ワンクリック詐欺から身を守るためには、どんなに不安を
ロボコールに出てしまったら、話したり携帯電話のキーパッドの数字を押したりして相手とやり取りするのは避けて、すぐに電話を切るようにしてください。 ロボコールとは、あらかじめ録音されたメッセージを使用する電話のことです。こうした電話の発信者はリアルタイムで会話をする人間ではないため、ロボコールと呼ばれています。本物の人間からの電話ではないことがロボットのようだと思われるためです。 YouMail (ロボコールからユーザーを保護するアプリ) によると、2024年9月に米国人を対象に作成されたロボコールの数は、約45億件に上るとのことです。

ここでは、ロボコールに出ることが危険である理由、ロボコールに出てしまった場合の対処法、ロボコールの着信数を減らす方法について説明します。
ロボコールに応答することの危険性
ロボコールに出ることで、個人情報の盗難や詐欺、あるいは人工知能 (AI) を利用したサイバー攻撃の被害に遭うリスクを冒すことになります。
個人情報盗難の被害に遭うリスク
ロボコールに出て、録音されたメッセージの質問に答え始めると、個人情報盗難の被害に遭う可能性があります。 ロボコールの多くは、電話に出た相手の自宅住所や社会保障番号 (SSN) などの個人情報を尋ねてきます。 ロボコールで個人情報を提供すると、個人情報盗難の被害に遭うリスクがあります。こういった通話は録音されている可能性が高いためです。
騙されて金銭を奪われる可能性
ロボコールに出てクレジットカード情報や銀行口座番号を提供すると、金銭的な損失につながる可能性があります。 機密情報、特に自分の資産に関する情報を共有すると、詐欺に巻き込まれてお金を奪われる可能性があります。これは、ユーザーが提供した情報を第三者が利用してユーザーのアカウントをハッキングし、資金を盗む可能性があるためです。
声を録音される可能性
どのような電話に出る場合でも、大抵は「はい」などのような言葉で答えることでしょう。 しかし、ロボコールで話し続けると、あなたの声がサイバー犯罪者に録音されて悪用される可能性があります。録音された声が、不正取引で本人確認を実施するために利用されることがあるのです。 サイバー犯罪者はAIを使用し、音声録音を通じてユーザーの声を複製します。そして、ユーザーになりすましてクレジットカード発行者や銀行と連絡を取り、ユーザーのお金を盗むのです。 ビッシング攻撃はフィッシング攻撃に似ていますが、電話を介して実行されます。これは通常、サイバー犯罪者がAIを使用してユーザーの声を録音して分析し、複製して詐欺を働くものです。
うっかりロボコールに出てしまった場合の対処法
うっかりロボコールに出てしまった場合、いかなる形でも発信者とは関わらず、すぐに電話を切ることが重要です。 ロボコールはリアルタイムの会話ではなく、前もって録音されたメッセージであるため、電話に出てしまっても何も言わず、携帯電話のキーパッドのいかなる数字も押さないことが重要です。 どのような質問や指示にも反応してはなりません。発信者があなたの声を録音し、それを利用してあなたを装いサイバー攻撃を働く可能性があるためです。
例えば、最近自然災害に遭った地域では、救援活動を支援する寄付を募るロボコールがかかってきて、クレジットカード情報を求められることがあります。 しかし、この電話に対応してクレジットカード情報を入力してしまうと、ロボコールを作成したサイバー犯罪者に個人情報を収集され、それを利用して詐欺を働かれることになるのです。 迷惑電話に出ると、その番号が有効であることが詐欺師に知られてしまい、相手が電話に出る可能性が高いと思われるのです。 ロボコールに出てしまうと、それがたとえ不注意だったとしても、スパム電話や詐欺電話がさらに増えることになる可能性があります。
ロボコールを止めるには
すべてのロボコールが電話に着信するのを防ぐことはできませんが、ロボコールやスパム電話の数を大幅に減らすことはできます。 電話番号を全米迷惑電話拒否 (DNC) レジストリに登録したり、着信拒否サービスを使用したりして、知らない番号からの電話を着信しないようにすることは、ロボコールを減らすのに役立ちます。
全米迷惑電話拒否 (DNC) レジストリに電話番号を登録する
全米迷惑電話拒否 (DNC) レジストリとは、自宅電話や携帯電話の番号を登録してスパム電話の着信数を減らすことができる、無料のサービスです。 多くの企業は、DNCレジストリに登録されている電話番号に電話をかけることを法的に禁じられています。ただし、政治団体や債権回収業者などの特定の組織は、依然として登録されている番号に電話をかけることが可能です。 自分の電話番号をDNCレジストリに登録するには、1-888-382-1222に電話をかけてください。
着信拒否サービスを使用する
着信拒否サービスは、既知のスパム番号をブロックすることで、スパム電話の大半が携帯電話に着信するのを防ぎます。 多くの携帯電話会社では、ユーザーの電話プランに追加するサービスを提供していたり、ロボコールなどの迷惑電話をブロックする機能が搭載されたりしています。 特化された着信拒否サービスを使用することで、ロボコールなどのスパム電話の着信数が大幅に減ることを実感できるでしょう。 以下に、大手の携帯電話会社と、それぞれの業者が提供するスパム電話ブロックサービスを紹介します。
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- AT&Tユーザー: ActiveArmorをダウンロード
- T-Mobileユーザー: Scam Shieldをインストール
- Verizonユーザー: Call Filterを有効化
- U.S. Cellularユーザー: Call Guardianを活用
知らない番号からの電話には出ない
知らない番号の着信はスパムであることが多いため、見慣れない番号からの電話には出ないことが大切です。 多くの携帯電話には、知らない発信者を消音にしたりブロックしたりできる設定があります。 設定することで、ロボコール詐欺に騙される可能性を最小限に抑えることができます。ロボコールに出る可能性を完全に減らすことも可能です。
iOS 13以降のiPhoneを利用するユーザーは、「設定」にアクセスして 「電話」をクリックし、スクロールダウンして「不明な発信者を消音」をタップすることで、知らない発信者からの電話が鳴らないようにすることができます。 この機能をオンにすると、不明な発疹が携帯電話に着信するのを防ぎます。 ただし、保存していない電話番号から重要な電話がかかってくることが予想される場合は、その電話を受けるまでこの機能をオフにしておくと良いでしょう。 そうでなければ、消音された電話のすべてはボイスメールに転送されます。
Googleの携帯電話のユーザーは、電話アプリを開き、「その他」 > 「設定」を選択します。 デバイスに応じて、スパムと通話の画面または通話の画面をクリックし、保護レベルを選択します。 Pixel 6以前のGoogleデバイスを使用しているユーザーは、「不明な通話の設定」をタップして、スクリーニングする発信者の種類 (スパム、初めての発信者など) を選択します。 Pixel 7以上の新しいGoogleデバイスを使用しているユーザーは、「保護レベル」をタップし、「通話を自動的にスクリーニングする」をタップします。 これにより、不明な発信者のすべてをフィルタリングし、スパムメールを大幅に削減できます。
Samsungの携帯電話を使用するユーザーは、通話設定にアクセスして「発信者IDとスパム保護」を探します。 これをオンにすると、着信したスパム番号が携帯電話サービスプロバイダに通知されます。 電話番号を自動的にブロックしたい場合は、画面の下部で「スパム電話や詐欺の通話をブロック」をオンにすることもできます。
スパムフィルタリングアプリをダウンロードする
携帯電話会社が提供する着信拒否サービスを利用することも有益ですが、スパムフィルタリングアプリをダウンロードしてロボコールからの保護を強化することもできます。 スパムフィルタリングアプリは、ロボコールなどのスパムをフィルタリングしてブロックし、そのような着信で携帯電話が鳴らないようにするものです。 スパムをフィルタリングするアプリには、Truecaller、Robokiller、Nomoroboなど、多くのものがあります。
ロボコールから身を守る
ロボコールから身を守る最善の方法は、そのような電話とのやりとりを避け、直ちに電話を切ることです。 ロボコールを完全に阻止することはできませんが、電話番号をDNCレジストリに登録ししたり、着信拒否サービスを使用したり、スパムフィルタリングアプリをダウンロードしたりすることで、ロボコールなどのスパム電話の着信数を大幅に減らすことが可能なのです。